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担当者コラム

第二十七回 たくさん笑って暑さも吹き飛ぶ!「夏のこども寄席」(横浜にぎわい座)

2017.05.28

こんにちは!

27回目の『こどものいる風景~活動現場から』は、横浜の寄席(よせ) 横浜にぎわい座より、「夏のこども寄席」の様子をリポートします。

 

寄席というと、大人がお酒を飲んだりおつまみを食べたりしながら、落語や漫才、奇術などの演芸を楽しむイメージがあるかもしれません。普段は大人の方が多くいらっしゃるにぎわい座ですが、年に1度、夏休みの特別企画として「夏のこども寄席」を開催しています。

この日は一般料金のほかにこども料金(500円)を設定し、こどもにも親しみやすく分かりやすい演目が並びます。今年は企画スタートからちょうど10年を迎えました。

 

 konavi (c) OONO Ryusuke

 

まず、最初に登場したのは、前座の三遊亭遊松さん。

「落語観たことある人ー?」という問いかけに、会場ではちらりほらりと手があがります。

観たことのない人のためにも、「マクラ」と呼ばれる落語の導入部分で、簡単に落語の解説をします。

 

― 落語っていうのは、手ぬぐいと扇子を使うだけのシンプルな芸なんですな。

また落語の人物と申しますと、八っつぁん熊さんにご隠居さん、人のいいのが甚兵衛さん、馬鹿で与太郎なんてことを申します。また、動物なんていうのも良く出てくるわけで…と、愛らしいタヌキが主人公の落語『狸札』のはじまりはじまり。

 

ちなみに…落語界は身分制といわれていて、入門したあと前座→二ツ目→真打と昇進していきます。

前座は、師匠の身の回りのお世話をしたり、都内の寄席で働きながら、落語家としての素養を身につけていきます。二ツ目は、修行の身から解き放たれ、羽織り・袴を着け、自分で会を開けるようになります。そして真打とは、寄席でトリを取ることができ、みんなから師匠と呼ばれる存在。

みなさんよくご存じの桂歌丸さんは、歌丸師匠と呼ばれる真打なのです。

 

 

続いて出てくるのは、二ツ目の春風亭一左さん。落語『転失気』。

みなさん転失気ってご存知ですか?実は「おなら」のことなんです。

知ったかぶりの和尚さんと小坊主珍念さんとのかけ合いに、会場内もぷくく…と笑いをおさえきれない様子。

 

そして次は落語の間の彩り。江戸曲独楽のやなぎ南玉さんの登場です。

人の顔程ある大きなコマを、手の中で転がすようにして勢いをつけ、細長いキセルの先に乗せたり、真剣の刃を渡らせたり…。最後の芸では、会場のお友達にもお手伝いいただき、「糸わたり」を披露。終始ハラハラドキドキの芸に、子供達は息を呑んで見入っていました。

 

konavi (c) OONO Ryusuke

konavi (c) OONO Ryusuke

 

休憩前の中トリをつとめるのは、真打 桂小南治さん。落語『牛ほめ』。

落語は、観ている人の想像力にかかっています。積極的な姿勢で笑うように!と独特の間と鋭い切り込みで笑いを誘います。

 

これで前半が終了。「お仲入り」と呼ばれる休憩タイムです。

にぎわい座のロビーには売店があり、ロビーや客席で食べたり飲んだりすることができます。みんな思い思いのお菓子やジュースを買って、後半戦に臨みます。

 

  (c) OONO Ryusuke

 

後半のトップバッターは、若手真打の三笑亭可龍さん。

落語の元といわれる「小噺」をいくつか紹介。右を向いて左をむいてオチをつけるだけというシンプルなのに、じわじわクセになる面白さ。次に「手ぬぐい」を使って、本を読んでいる様子を巧みに表してみせます。ここでは子どもたちもよく知っている昔話を題材にした落語『桃太郎』の一席を披露。

 

次に、動物ものまねの江戸家小猫さん。

犬、猫、ニワトリなどおなじみの動物たちの鳴きまねから、ヤギとヒツジの鳴き分け、ゴリラの会話、サイの意外に可愛い鳴き声など、みんなの耳を楽しませてくれました。

 

さて、いよいよこの日の大トリの登場。真打 入船亭扇好さんの落語『そば清』。

数多くの学校公演の経験を持ち、多くのこどもたちの心を掴んできた扇好さん。

落語のなかには、美味しそうなおそばがたくさん出てきます。扇好さんが扇子をお箸に見立てておそばをすすると、観ているこちらのお腹が鳴りそう…そうやって聞いているとびっくりするようなラストが待っていました。

 

 

時に笑い、時に真剣に。

ひと夏の寄席体験で、子どもたちや「かつての」子どもたちは何を感じたでしょうか。

聴くと観るとでは大違い!毎年恒例の「夏のこども寄席」。

一度と言わず、二度三度、遊びに来てくださいね!

 

 konavi  (c) OONO Ryusuke

 

 

 

 

 

konavi

横浜にぎわい座 墻内美穂(かいとみほ)